健康効果が高い一方で、スターフルーツには医学的に絶対に見逃せない重大なリスクが存在します。それは、特有の神経毒素である「カランボリン(Caramboxin)」と、比較的高濃度の「シュウ酸」が含まれている点です。
健康な成人の場合、摂取したカランボリンは腎臓の糸球体で正常に濾過・排泄されるため、体内に毒素が蓄積することはなく何ら健康被害は生じません。しかし、慢性腎臓病(CKD)患者、腎不全患者、人工透析治療中の方がスターフルーツ(またはその果汁・加工食品)を摂取すると、毒素を体外へ排泄できずに中枢神経へ到達してしまいます。
日本腎臓学会や各国の医学機関の症例報告によると、腎機能障害を持つ人が摂取した場合、数時間以内に「頑固なしゃっくり」「嘔吐」「手足のしびれ」「意識障害」「重篤な痙攣発作」を引き起こし、最悪の場合は死に至る危険性(スターフルーツ中毒)が警告されています。
透析歴のある方や健康診断で腎機能の数値(eGFRやクレアチニン値)に異常を指摘されている方は、スターフルーツの摂取を一切避ける必要があります。また、健常者であっても一度に過剰な量(数キロ単位)を生食したり、極端な濃縮果汁を大量摂取したりすることは、急性シュウ酸腎症のリスクを避けるため控えるべきです。