2026年、多田修平は30歳というベテランの域に足を踏み入れた。年齢とともに筋肉の柔軟性や回復スピードが変化するなかで、彼はフォームの微修正を重ねている。従来の「超低空スタート」だけに頼るのではなく、中盤から後半にかけての失速を防ぐ「リラックスした高効率巡航フォーム」へのシフトだ。
年齢を重ねたスプリンターにありがちな筋力低下を補うため、股関節の可動域をさらに拡張。176cmの身長を変えることはできなくとも、一歩あたりの有効ストライドを数センチ広げることに成功した。このマイナーチェンジにより、かつての「前半型」というイメージを払拭し、レース全体を通じて安定したタイムを刻む進化を見せている。