現地を訪れるにあたり、命綱とも言えるのが「トイレ事情」と「通信環境」の事前把握です。ネット上の簡易的な観光案内では触れられない、現場ならではの注意点を整理します。
第一の落とし穴はトイレの配置です。登山口から先の登山道エリアおよび乳岩周回ルート内には、公衆トイレが一切存在しません。仮設トイレが林道沿いに設置される期間もありますが、清掃や管理の都合上、使用が制限されているケースもあります。そのため、用便は必ず川合駐車場またはJR三河川合駅の公衆トイレで出発前に済ませておくことが鉄則です。
第二の盲点は、長い林道歩きによる疲労と装備の不一致です。「片道40分の平坦な舗装路」と「険しい岩場の登山道」という全く異なる路面を歩くため、底の薄いスニーカーやヒール、サンダル履きでの入山は極めて危険です。特に雨上がりや湿度の高い日は岩肌が滑りやすく、鉄ハシゴでのスリップ事故が懸念されます。足首を保護するトレッキングシューズと、両手を完全にフリーにできるリュックサックの着用が必須です。
また、登山口から奥に入ると携帯電話各社の電波が急激に弱まり、場所によっては圏外となります。現在地確認アプリを使用する場合は、あらかじめ現地のオフライン地図をダウンロードしておく周到さが求められます。