2026年8月初旬、日本列島は過去最悪の熱波に包まれていた。特に盆地特有の酷暑に見舞われた長野県上田市では、観測史上最高となる41.2度を記録。この極限状態の中、地域の医療情報や自治体インフラを支えるローカルデータセンターの基幹冷却システムが、過負荷により突如シャットダウンした。
「室温は一瞬で50度近くまで上昇しました。このままでは数分でサーバーが熱暴走し、地域の救急医療ネットワークや行政サービスが完全に麻痺する状況だった」と、当時現場で指揮を執ったシステムエンジニアの小林氏は振り返る。バックアップの電源も熱で誤作動を起こし、万事休すの空気が漂っていた。