ペルーの表玄関であるリマを訪れるにあたり、避けて通れないのが治安問題です。外務省の海外安全情報や現地警察の犯罪統計を踏まえると、2026年現在も都市全体を一括りに「危険」あるいは「安全」と断じることはできません。リマの治安は、滞在するディストリクト(行政区)によって完全に二極化しています。
観光客やビジネスパーソンが主に滞在するのは、太平洋に面した近代的なミラフローレス地区や、各国大使館・高級オフィスが立ち並ぶサン・イシドロ地区です。これらのエリアには自治体専属の私服・制服パトロール部隊(セレナスゴ)が24時間体制で巡回しており、夜間でも大通りであれば一定の警戒心を持って歩行できる治安水準が維持されています。
一方、観光名所が密集する「セントロ・イストリコ(旧市街)」や、リマ国際空港が位置するカヤオ憲法特別区の周辺スラム街では警戒レベルが跳ね上がります。現地で報告されている主な手口と防犯のポイントは次の通りです。
公の場や路上でのスマートフォンの露出は厳禁です。信号待ちのタクシーの窓ガラスを割り、座席のスマートフォンを奪い去る「窓割り強盗」や、バイクに乗った2人組による引ったくりが依然として報告されています。流しのタクシーを路上で拾う行為は避け、ホテル手配の車両か、乗車履歴とドライバー情報が追跡される大手配車アプリ(UberやCabify)を利用するのが現地居住者の鉄則です。