ネット上の言説においてしばしば混同されるのが、「下着(ランジェリー)とドロワーズ(ズロース)の服飾史的な違い」です。
西洋の服飾史において、19世紀のヴィクトリア朝などで女性貴族が着用していたペティコートやドロワーズは、スカートのシルエットを美しく保つためのアンダーウェアであり、現代でいう「見せパン」や防寒具、肌着の役割を兼ね備えた複合的な衣服でした。
任天堂のキャラクターデザインチームが『スマブラX』以降でピーチ姫にドロワーズを採用したのは、単なる自主規制にとどまりません。「キノコ王国を治める高貴なプリンセス」というキャラクター設定と、中世・近代ヨーロッパのドレス文化に対する歴史的整合性を持たせるための、極めてロジカルな美術設定のアップデートであったと評価できます。