恵比寿駅から動く歩道「スカイウォーク」を抜けて徒歩約5分、恵比寿4丁目の閑静な通り沿いに突如現れる赤い提灯と人々の列。ここ「えびすの安兵衛」は、昭和45(1970)年に高知市の日曜市近くで創業した「屋台餃子 安兵衛」の東京進出第1号店です。東京の餃子カルチャーにおいて、宇都宮や浜松といった定番とは一線を画す「高知屋台餃子」のジャンルを決定づけた立役者として知られています。
現場取材や利用者の声を分析すると、えびすの安兵衛が行列を作る最大の理由は「一口食べた瞬間の圧倒的な軽さと快感」にあります。一般的な餃子が厚めの皮でもっちりとした食感と肉汁の重厚さを楽しむのに対し、安兵衛の餃子は向こうが透けるほどの極薄皮を使用。注文を受けてから職人が素早く餡を包み、フライパンに並べて蒸し焼きにした後、多めの油を注いで揚げるように焼き上げます。
仕上がりはまるで極薄のパイ生地のようにサクサクと香ばしく、具材のキャベツやニラ、豚肉の甘みがフワッと広がります。脂っこさを感じさせない絶妙な水分コントロールが施されており、「1人前7個を女性でも2〜3皿平気で完食できる」という独自の消化の良さが、酒のつまみとしても、食事の主役としても完璧に機能しています。
また、恵比寿餃子人気店としてのブランディングに胡坐をかくことなく、屋台発祥ならではのフレンドリーで疾走感のある接客を徹底している点も、リピーターを生み続ける強固な土台となっています。