40代以上の視聴者やアニメ愛好家にとって忘れられないのが、かつてフジテレビ系列で1975年4月から1997年11月まで放送されていた「火曜日のサザエさん」(火曜19:00枠)の存在です。
火曜日枠は基本的に日曜枠の再放送でしたが、オープニング曲『愛の手紙・サザエさん』やエンディング曲『あかるいサザエさん』(歌:堀江美都子氏)など独自の主題歌が使用され、日曜とは微妙に異なる味わいがありました。日曜夕方に見て憂鬱になる「サザエさん症候群」とは対照的に、平日のゴールデンタイムに肩の力を抜いて楽しめる良質なファミリータイムとして、当時の平均視聴率は常に15〜20%台を記録していました。
当時の視聴録やアーカイブ取材から浮かび上がるのは、昭和の家庭におけるブラウン管テレビの圧倒的求心力です。録画機器が普及する以前、火曜と日曜の週2回、お茶の間で一家揃って食事をしながらサザエさんを見る行為は、日本人の原風景そのものでした。