三宮の韓国料理シーンを牽引している2大主役といえば、定番のサムギョプサルと、爆発的なブームを巻き起こしているチュクミ(イイダコ炒め)です。サムギョプサル三宮人気店と呼ばれる店舗の厨房を観察すると、肉の選定と焼きの技術に対する徹底したこだわりが浮かび上がってきます。
かつて主流だった薄切りの冷凍肉ではなく、現在高い評価を得ている店舗では、厚さ20mm前後の国産銘柄豚や氷温熟成肉を使用し、斜めに傾けた専用の鉄板で余分な脂を落としながら、外はカリッと香ばしく、中はジューシーに焼き上げます。エゴマの葉、サンチュ、自家製のネギサラダ(パジョリ)で包んで頬張る瞬間、脂の甘みと発酵ヤンニョムの酸味が完璧な調和を生み出します。
さらに、ここ数年で一気に主役へ躍り出たのがイイダコを甘辛い特製タレで炒めるチュクミです。チュクミ三宮話題の真相を追うと、単に辛いだけでなく、タコの弾力ある食感と魚介の濃厚な出汁、そして仕上げにとびこ(トビウオの卵)と韓国海苔を投入する「とびこポックンパ(焼き飯)」の背徳的な旨さが、リピーターを惹きつけてやまない要因であることが分かります。激辛の奥にある確かなコクと、プチプチと弾ける食感のコンビネーションは、一度体験すると病みつきになる魔力を秘めています。