ネットのオークションやフリマアプリを見渡すと、明治から昭和初期にかけて欧米へ輸出された「オールドノリタケ」と「乃りたけ」を混同しているケースが散見されます。しかし、古美術・アンティークの領域において両者は明確に線引きされています。
乃りたけ骨董価値の真相を正しく捉えるならば、乃りたけは骨董(作られてから100年以上経過したアンティーク)ではなく、「昭和〜平成のヴィンテージ高級実用食器」に位置づけられます。百万円単位の値がつく初期のオールドノリタケとは文脈が異なりますが、だからといって価値がないわけではありません。むしろ実用性と美術性を兼ね備えたコレクションとして、独自の地位を築いています。
査定現場で鑑定士が最初に見るのが、器の底面に刻まれたバックスタンプ、すなわち「乃りたけ裏印の見分け方」です。主な識別ポイントは以下の通りです。
- 筆文字の「乃りたけ」銘(朱色・緑色・紺色):最も標準的な刻印で、平仮名と漢字が組み合わされた独特の書体。製造年代やシリーズによって印の色や周囲を囲む枠線のデザインが異なります。
- 「Noritake」英字ロゴとの併記:輸出用やブランド再編期に作られたものに見られ、英字ロゴとともに筆文字が配されているタイプです。
- ダイヤモンド印・月桂樹印との組み合わせ:ノリタケの伝統的なシンボルマークと筆文字が共存しているものは、同社の高級ラインとして製造された確固たる証左となります。
裏印がかすれていたり、バックスタンプの下にスクラッチ(意図的な傷入れ跡)があるものは、製造時のセカンド品(規格外品)である可能性が高く、査定時に減額対象となるため注意深い観察が求められます。