SNSや動画投稿サイト、愛車カスタムコミュニティでは、ハイマウントストップランプに手を加えた「ドレスアップ」が盛んに紹介されています。しかし、その多くが車検基準に抵触する違法改造である事実を直視しなければなりません。現場で多発している代表的な違反事例を検証します。
1. スモーク化(スモークフィルム貼付・ブラックアウト塗装)
リアビューを引き締めるためにレンズをスモーク化するカスタムは人気ですが、保安基準では「昼間に後方100メートルの距離から点灯が確認できること」が義務付けられています。 市販のスモークスプレーや極端に可視光線透過率の低いフィルムを施工すると、光量不足で不合格になります。さらに、昼間に太陽光が反射した際、点灯状態が確認できなければ重大な追突事故を誘発します。検査官は専用の照度チェッカーや目視確認を厳しく実施しており、「純正レンズの上から貼っただけ」でも容赦なく剥離を命じられます。
2. ブレーキ点滅リレー(F1マーカー風カスタム)
モータースポーツ車両を模して、ブレーキを踏んだ瞬間にハイマウントストップランプが「ピピピッと数回点滅してから点灯する」リレーモジュールを組み込む行為は、完全な保安基準不適合です。 補助制動灯は「連続して点灯すること」が法で定められており、点滅機能を持たせることは認められていません。スイッチで点滅・常時点灯を切り替えられる製品であっても、車内に切り替えスイッチが存在すること自体を指摘され、車検を拒否されるケースがほとんどです。
3. ポジション(スモール)連動での減光点灯
スモールランプを点灯した際、ハイマウントストップランプを減光させて「常時うっすら点灯」させ、ブレーキを踏むと100%発光させるカスタムも後を絶ちません。 しかし、これは明確な保安基準違反となります。道路運送車両の保安基準において、車体後部に設置できる尾灯(テールランプ)の数は「2個」と定められています(大型特殊等を除く)。ハイマウントストップランプをポジション連動させてしまうと「3個目の尾灯」とみなされ、灯火類の員数違反となるのです。