ガソリンと灯油の違いを徹底検証!引火点や見分け方と誤給油事故の真相

ガソリンと灯油の違いを徹底検証!引火点や見分け方と誤給油事故の真相

ガソリンと灯油の違いを徹底検証!引火点や見分け方と誤給油事故の真相にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)や消防庁の報告書には、毎年のようにファンヒーター誤給油火災の凄惨な現場データが記録されています。なぜ、灯油専用の燃焼機器にガソリンを注ぐと大惨事になるのでしょうか。

灯油ストーブや石油ファンヒーターは、40℃以上の引火点を持つ「穏やかに気化する灯油」の物性を前提に燃焼室や気化器が設計されています。そこにマイナス40℃でも気化するガソリンを投入すると、機器内部の熱によってガソリンが異常な速度で沸騰・蒸発します。バーナーで処理しきれなくなった気化ガスが機器の隙間から部屋中へ一気に噴出。そのガスが燃焼筒の炎に触れた瞬間、爆発的なバックファイア(逆火)が発生します。

石油ストーブにガソリン誤給油の危険性を検証した消防本部の再現実験映像では、点火から数分後に突然「ドスン」という衝撃音とともに機器が火達磨になり、天井に届くほどの火柱が上がっています。燃料タンクが吹き飛んで室内に燃え盛るガソリンが撒き散らされるため、初期消火は極めて困難を極めます。

東京消防庁の公表事例や過去の裁判資料に残る被災者の証言には、当時の混乱が生々しく刻まれています。

「薄暗い納屋の隅に置いてあった古い携行容器から給油した。臭いがいつもと違う気はしたが、寒さで急いでいたため確認を怠った。ストーブをつけて部屋を離れた直後、爆発音が響いて戻ると、すでにカーテンと壁一面が炎の海だった」(地方都市の火災事故聴取記録より)

ネット上のQ&Aサイトやコミュニティでも「灯油ポンプで吸い上げたら手がピリピリして臭いが変だった。点火直前に気付いて事なきを得たが、手が震えた」といった間一髪の体験談が散見されます。五感の違和感を無視して「大丈夫だろう」と点火ボタンを押してしまう一瞬の判断ミスが、家屋の全焼や人命の喪失という取り返しのつかない結末を招くのです。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。