大魔神・佐々木主浩氏の馬主人生を語る上で、絶対に避けて通れない存在が母馬ハルーワスウィート 産駒血統です。生まれつき尾のない奇形馬として知られ、現役時代は未勝利に終わったハルーワスウィートですが、繁殖牝馬として日本競馬史に刻まれる奇跡を起こすことになります。
佐々木氏はセレクトセールでハルーワスウィートの産駒たちと運命的な出会いを果たし、その血統の奥深さを見抜いて次々と落札しました。この血筋から誕生した3頭のG1馬の足跡は、今振り返っても鳥肌が立つほどのドラマに満ちています。
- ヴィルシーナ(父ディープインパクト):三冠牝馬ジェンティルドンナと牝馬三冠すべてのレースで壮絶な2着争いを演じた不屈の牝馬。古馬となってからはヴィルシーナ ヴィクトリアマイル連覇(2013年・2014年)を達成し、堂々の頂点へと上り詰めました。
- シュヴァルグラン(父ハーツクライ):長距離戦線で着実に力を蓄え、2017年のシュヴァルグラン ジャパンカップでは単勝1番人気のキタサンブラックを完璧な差し切りで撃破。佐々木氏に悲願の牡馬クラシックディスタンス最高峰の盾をもたらしました。
- ヴィブロス(父ディープインパクト):2016年の秋華賞を制したのち海を渡り、2017年のヴィブロス ドバイターフで世界の強豪を撫で切る劇的な海外G1勝利を記録。翌年、翌々年のドバイターフでも連続2着と、世界屈指の中距離馬として名を馳せました。
同一の母馬から生まれた産駒が、芝マイル、中距離、クラシックディスタンス、そして海外のG1をそれぞれ制覇するという快挙は、世界的な大富豪ブリーダーでも滅多に成し遂げられない奇跡です。このハルーワスウィート一族との出会いこそが、大魔神軍団の屋台骨となりました。