『俺物語』の直後、二人はフジテレビの月九ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』でも共演を果たした。切なくもリアルな若者たちの群像劇を描いたこの恋愛ドラマで、二人はそれぞれの役柄を巧みに演じ分け、若手演技派としての評価を確固たるものにする。
そして大きな転機となったのが、2026年に公開された主演映画『仮面病棟』だ。凶悪な犯人に占拠された病院を舞台にした本格派の医療ミステリーで、坂口は一夜限りの当直医・速水役、永野は事件に巻き込まれた女子大生・瞳役を熱演。極限状態における心理戦を見事に表現しきった。甘い恋愛ドラマの枠を超え、互いの演技論をぶつけ合うダイナミックな対峙は、まさに日本映画界を代表する名コンビの誕生を予感させるものだった。