みきゃんが公に姿を現したのは、2011年11月11日のことでした。数字の「1」が並ぶ「わん・わん・わん・わん」の日にあたるこの日、愛媛県を広く国内外へアピールするための特命を帯びて愛媛県イメージアップキャラクターとして正式に誕生しました。公式発表資料によると、名前の由来は愛媛特産のみかんの「み」と、犬の鳴き声である「キャン」、さらには愛媛の方言(伊予弁)で語尾に用いられる「〜やけん」の響きを掛け合わせたものです。
デザインの細部には緻密な意図が込められています。ハート形をした愛らしい鼻は「愛顔(えがお)あふれる愛媛県」の象徴であり、後ろ姿を彩るみかんの花のしっぽは、柑橘の成長と豊かな実りを想起させます。自治体キャラクターが氾濫していた2010年代初頭において、県のブランドアイデンティティを過不足なく集約した秀逸な造形美は、発表直後から県民のみならず全国のキャラクターファンの注目を集めました。
公認から数年で頭角を現したみきゃんは、全国的な知名度を競う舞台へと打って出ます。それが、当時の地方創生ブームを象徴する一大イベント「ゆるキャラグランプリ」でした。