杉元がウイルクを背負い、網走監獄からの脱出を図ったまさにその瞬間、悲劇は訪れます。遠方から放たれた一撃の銃弾がウイルクの頭部を正確に貫き、続けて杉元の頭部をも撃ち抜きました。狙撃の主は第七師団の孤高の狙撃手、尾形百之助です。
この狙撃は、鶴見中尉に金塊を独占させず、ウイルクの口を封じてアシリパを唯一の鍵として連れ出そうとしたキロランケと尾形の共謀によるものでした。ウイルクはアシリパに直接再会を果たすことなく、雪に染まる大地の上で絶命。彼の死によって物語は樺太編へと舞台を移し、アシリパが自らの手で父の足跡と真意を辿る過酷な旅が幕を開けることになります。