蔵馬の戦いにおける最大の特徴は、自らの妖気を通じて「植物を武器化・使役する」能力です。単なる力押しではなく、相手の心理を読み、戦況を俯瞰しながら罠を張り巡らせる頭脳戦に長けています。
代表的な技である「薔薇棘鞭刃(ローズ・ウィップ)」は、一輪の薔薇を鋭利なトゲを持つ強靭な鞭へと変化させる技であり、蔵馬の代名詞として知られています。さらに、花弁を鋭利な刃に変えて全方位を切り刻む「風華円舞陣(ふうかえんぶじん)」や、敵の体内に寄生させて心臓を破壊する「シマネキ草の種」など、植物の特性を極限まで活かした技が揃っています。
蔵馬の戦闘において今なお語り草となっているのが、暗黒武術会決勝における鴉(からす)との戦闘シーンです。「前世の実」によって一時的に妖狐の姿を取り戻した蔵馬は、巨大な食肉植物「魔界のオジギソウ」を召喚し、圧倒的な力の差を見せつけました。最終的に妖狐化が解け、南野秀一の姿に戻って極限まで追い詰められながらも、自らの命を削って「吸血植物」を呼び出し相討ち覚悟で勝利を掴み取る展開は、蔵馬の内に眠る執念の凄まじさを如実に物語っています。