味噌汁の真価は、食材同士の相乗効果(シナジー)にある。例えば、ビタミンCを豊富に含むキャベツやブロッコリーと、発酵によってアミノ酸が濃縮された味噌との組み合わせだ。加熱によって溶け出しやすい水溶性栄養素を、汁ごと残さず飲み干す構造がそこにある。
さらに近年、注目されているのが「脂質との融合」という意外なアプローチだ。オリーブオイルやごま油を仕上げに数滴垂らす、あるいは豚肉やアボカドといった脂質を含む食材と合わせることで、脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)の体内吸収率が跳ね上がる。定番のシジミやアサリといった貝類にトマトの酸味を添えるような斬新な組み合わせも、イノシン酸とグルタミン酸の旨味成分が複雑に重なり合い、驚くべきコクを創出する。