おくやみ欄の利用にあたっては、近年特有のトラブルや誤解に注意が必要です。
最大の落とし穴は、「家族葬で行う予定だったのに、事前掲載したことで一般の会葬者が殺到してしまった」という事態です。香典や供花を辞退する静かな家族葬を望む場合は、紙面掲載のタイミングを「葬儀終了後(密葬終了後の事後報告)」に設定するか、掲載原稿内に「誠に勝手ながら葬儀は近親者のみにて執り行いました」と明記する配慮が求められます。
また、防犯面のリスクも見逃せません。訃報欄には故人の住所や葬儀日時・会場が明記されるため、「告別式の日時に留守宅を狙う空き巣被害」への警戒が必要です。近年では、町名までの掲載にとどめ番地を非公開にしたり、葬儀当日は親族の誰かが自宅に残る、防犯カメラや警備サービスを活用するなどの自衛策が定着しつつあります。
ネット上の誤解として「ネット検索すれば過去数年分の岩手日報の訃報が誰でも無料で読める」と思われがちですが、前述の通りプライバシー保護の観点から厳重にアクセス制限が敷かれています。真偽不明のまとめサイトの情報を鵜呑みにせず、正確な一次情報を確認することが肝要です。