市販されている金鳥ゴキブリがいなくなるスプレー効果の根幹を支えているのは、ピレスロイド系殺虫成分の仕組みである。ピレスロイドは除虫菊(シロバナムシヨケギク)に含まれる天然の殺虫成分に類似した合成化合物であり、昆虫の神経細胞表面に存在するナトリウムチャネルに特異的に結合する。
この成分に接触した昆虫は、神経の興奮状態が止まらなくなり、痙攣、麻痺、そして死に至る。待ち伏せ効果のメカニズムにおいては、スプレーされた薬剤の微粒子が壁面や床面に均一な被膜を形成。そこを夜行性のゴキブリが通過した際、脚の先端にあるふ節などを通じて薬剤が体内へ浸透する「接触毒」として機能する。
一般的なエアゾール殺虫剤が「飛翔中・視界内の個体への直撃」を前提としているのに対し、本製品は「通り道にあらかじめ罠を張る」設計思想を持つ。有効成分(フェノトリン等)の揮発性が低く抑えられており、散布面に留まり続けることで、接触後数分から数十分をかけて標的を確実にノックダウンさせる持続力を生み出している。