特権批判の陰で、伝統仏教の現場は悲鳴を上げている。「宗教産業・寺院経営」という言葉が皮肉に響くほど、地方寺院の経済基盤は脆弱だ。人口減少、檀家離れ、葬儀の簡素化や墓じまい。収入源が断たれた寺の住職が、過酷な兼業で糊口をしのぐ姿は日常茶飯事となっている。
全日本仏教会に加盟する主要宗派ですら、後継者難による住職不在の「不活動寺院」の増加を食い止められない。そこで持ち上がるのが事業承継の深い闇だ。後継ぎのいない法人が放置された結果、法人格そのものが売買ブローカーによって密かに取引される事案が多発。税制優遇やマネーロンダリングを狙う悪質な第三者の手に渡るリスクが、現実の脅威として顕在化している。