Q1:工事監理者と施工管理(現場監督)を同一人物が兼任することは法律上可能ですか?
A1:木造2階建てなどの小規模建築物(建築士法第3条〜第3条の3に該当しない範囲)においては、制度上兼任すること自体は禁止されていません。しかし、同一人物が施工と監理を兼ねる場合、「自らの施工ミスを自らで検査する」という自家撞着に陥るため、監理機能が著しく低下します。建築の信頼性を担保するためには、法的に可能であっても兼任を避け、分離発注または第三者チェックを設けることが推奨されます。
Q2:履歴書や職務経歴書に書く際、「施工監理」という言葉を使っても良いですか?
A2:明確な誤用です。履歴書で「施工監理」と書くと、建築士法と建設業法の基礎知識が欠如していると採用担当者に判定されるリスクがあります。現場の工程や安全を仕切ってきた経験であれば「施工管理」、設計事務所側で図面照合や現場検査を行ってきた経験であれば「工事監理」と、正確な漢字を使い分けて記載してください。
Q3:マンションの「管理業務主任者」は、建物の修繕工事で「監理」を行ってくれますか?
A3:行ってくれません。管理業務主任者は「マンション管理適正化法」に基づく資格者であり、管理組合の会計報告や管理委託契約の重要事項説明を行う「事務・マネジメント」の専門家です。修繕工事の図面照合や鉄部塗装の膜厚測定、コンクリート補修の合否判定を行う「工事監理」の権限や技術的責務は持っていません。修繕工事の品質を確保するには、一級建築士などの資格を持つ独立した工事監理者への委託が不可欠です。