ネット上の掲示板やレビューで頻繁に語られる「予約したのに待たされた」という現象には、医療提供体制の構造的な必然性が隠されています。脳神経外科の外来では、当日朝に急変した患者や、近隣クリニックから「脳梗塞の疑いあり」として緊急搬送されてきた症例が最優先で検査ラインに割り振られます。脳細胞の壊死は「1分間に190万個」とも言われるスピードで進むため、一刻を争う救急医療の現場では、安定した慢性期の患者が順番を譲る形にならざるを得ないのです。
さらに、外来予約の仕組みに関する誤解も少なくありません。多くの病院で採用されている時間帯予約制(例:10時〜10時30分の枠)は、その枠内に受付を行った患者を順次診察する仕組みであり、「10時ちょうどに診察が始まる時間指定」ではありません。この認識のずれが、不要なストレスや不満を生む原因となっています。少しでも待ち時間を減らすためには、平日の午後枠を狙う、あるいは朝一番の枠を早期確保する工夫が効果的です。