調味料のさしすせそを入れる順番の科学|失敗しない酒とみりんの極意

調味料のさしすせそを入れる順番の科学|失敗しない酒とみりんの極意

調味料のさしすせそを入れる順番の科学|失敗しない酒とみりんの極意の全体像を丁寧に掘り下げてご紹介します。

原則を把握した上で、2026年最新 和食の基本 調味料テクニックとして押さえておくべきなのは、「あえてさしすせそを崩す例外ケース」の存在です。規則に盲目的に従うだけでは、一流の仕上がりには到達できません。

プロがあえて「塩を最初に入れる」代表的な例が、青菜の塩茹でや魚の下処理(振り塩)です。ほうれん草などを茹でる際に熱湯に1%程度の塩を加えるのは、細胞内のクロロフィル(葉緑素)の分解を防ぎ、鮮やかな緑色を定着させるためです。また、魚の切り身に事前に塩を振るのは、浸透圧によって生臭さを含んだ余分なドリップ(水分)を体外へ排出させ、身を引き締める目的があります。

また、料理の基本 調味料 さしすせそ 覚え方として「す(酢)」は中盤に位置づけられていますが、酢の酸味をまろやかに飛ばして旨味だけを残したい「煮込み料理(手羽先の黒酢煮など)」では、序盤から投入してじっくり加熱します。反対に、酢のツンとした爽快感を前面に出したい酢の物や南蛮漬けでは、火を止めてから、あるいは粗熱が取れてから加えるのが正解です。

このように、食材の状態や目指す仕上がりに応じて「細胞を締めるのか、緩めるのか」「香りを残すのか、馴染ませるのか」を判断できるようになれば、料理の腕前は劇的に向上します。

【プロの結論】「さしすせそ」の原則を守るべき料理・崩してもよい料理の判断基準

日々の台所で迷わないために、プロの視点から明確な判断基準を提示します。

【さしすせそを厳格に守るべき料理】

  • 根菜類の煮物(肉じゃが、筑前煮、大根の煮付け):細胞壁が厚く、中まで味を浸透させる必要があるため、順序の乱れが直接仕上がりの硬化・味ムラに直結します。
  • 煮豆(黒豆、金時豆):塩や砂糖を一度に入れると豆が縮んで戻らなくなるため、砂糖を数回に分けて浸透させ、最後に塩で締めるプロセスが絶対条件です。
  • 長時間の煮込み料理(角煮、煮魚):酒による臭み消しと砂糖による保水効果を先に効かせないと、肉質がパサつきやすくなります。

【合わせ調味料として一気に入れても問題ない料理】

  • 強火の炒め物(野菜炒め、生姜焼き):加熱時間が数分と短く、食材の内部に浸透させるのではなく「表面にメイラード反応とタレを焼き付ける」ことが目的であるため、事前に調味料を混ぜておき、一気に絡める方が水分が出ずシャキッと仕上がります。
  • 汁物・鍋物(味噌汁、寄せ鍋):だし汁の対流によって調味料が即座に均一に分散するため、分子量の順序を神経質に気にする必要はありません(ただし、味噌と醤油の香気成分を守るため、これらは必ず最後の投入です)。
佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。