テラフォーマーズのゴキブリはなぜ人型に?「じょうじ」の真相と最新動向

テラフォーマーズのゴキブリはなぜ人型に?「じょうじ」の真相と最新動向

テラフォーマーズのゴキブリはなぜ人型に?「じょうじ」の真相と最新動向についての真相をお届けします。

ネット上の感想や未読層の間でしばしば見受けられる誤解が、「テラフォーマーズのゴキブリは、バイオハザードのゾンビのような本能だけで動くパニックモンスターに過ぎない」というものです。しかし、物語中盤以降を精視すれば、この認識が180度根底から覆ることが理解できます。

彼らは単なる群生生物から、極めて短期間で独自の言語、工学技術、社会階層、果ては「宗教的信仰」を獲得していきました。彼らが火星の地下に築き上げたピラミッド状の建造物、バグズ2号の遺構を「御神体」のように崇め奉る儀式、そして死した同胞の遺骸を整然と並べる埋葬行為――これらはすべて、人類が辿ってきたホモ・サピエンスの文明化プロセスそのものです。

作中では、人類を襲う動機が単なる「空腹」ではないことが明確に描かれています。彼らは人間を主食として食べません。人間が部屋に出たゴキブリに対して「汚い」「不気味だ」「叩き殺さねばならない」と機械的に殺虫スプレーを噴射するように、テラフォーマーもまた、自分たちの星(火星)に侵入してきた地球人を「害虫」として衛生管理的に駆除しているに過ぎないのです。

この「害虫駆除のカルマの反転」こそが作品の持つ最大のアイロニーであり、読者が感じる得体の知れない背筋の寒さの本質だと言えます。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。