「病院に行きたいけれど、抜毛症は病院の何科を受診すべきかわからない」と迷う方は非常に多いのが実情です。結論から言えば、抜毛行動の根本改善を目指す場合の第一選択は心療内科または精神科です。
頭皮の炎症や重度の毛嚢炎、円形脱毛症との鑑別が必要な初期段階では皮膚科の受診も選択肢に入ります。しかし、皮膚科で「髪を抜かないようにしてください」と塗り薬を処方されるだけでは、衝動のコントロールまではカバーできません。精神的なストレスや強迫的衝動を扱う専門医がいる抜毛症の心療内科・精神科、あるいは臨床心理士・公認心理師によるカウンセリング体制が整ったクリニックを選ぶのが確実です。
抜毛症の2026年最新治療法のトレンドとしては、従来の認知行動療法(CBT)に加えて、マインドフルネスを取り入れた「アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)」の併用が広く普及しています。衝動を「消し去ろう」「我慢しよう」と戦うのではなく、「抜きたいという衝動が今ここに生じている」と客観的に観察し、その衝動が波のように引いていくのをやり過ごす「アージ・サーフィン(衝動の波乗り)」の手法が臨床で高い成果を上げています。
また、衝動制御に関わる神経伝達物質(グルタミン酸)を調整するサプリメント成分「N-アセチルシステイン(NAC)」に関する臨床研究も蓄積され、海外のガイドラインに続き日本国内の専門外来でも、薬物療法の補助的選択肢として提案されるケースが増加しています。