イギリスの正式名称はなぜ長すぎる?4カ国の違いと日本での呼び名の真相

イギリスの正式名称はなぜ長すぎる?4カ国の違いと日本での呼び名の真相

イギリスの正式名称はなぜ長すぎる?4カ国の違いと日本での呼び名の真相についての最新情報をご紹介します。

イギリスの国旗として世界中で親しまれている「ユニオンジャック(Union Jack)」(正式名称:ユニオンフラッグ)もまた、連合王国の形成史を視覚的に象徴しています。

この旗は、単一の意匠として新しく作られたものではなく、歴史上合同した3つの王国の守護聖人の十字旗を重ね合わせてデザインされたものです。

  • イングランドの旗:白地に赤い十字の「聖ジョージ十字(St George's Cross)」
  • スコットランドの旗:青地に白い斜め十字の「聖アンドリュー十字(St Andrew's Cross)」
  • アイルランドの旗:白地に赤い斜め十字の「聖パトリック十字(St Patrick's Cross)」

1603年にスコットランド国王ジェームズ6世がイングランド国王を兼任して同君連合が成立した際、まずイングランドとスコットランドの2つの旗が統合されました。その後、1801年にグレートブリテン王国とアイルランド王国が統合して「グレートブリテン及びアイルランド連合王国」が成立した際、アイルランドの聖パトリック十字が組み合わされ、現在のデザインが完成しました。

ここで多くの人が抱く疑問が、「なぜウェールズの旗(緑と白の地に赤い竜)はユニオンジャックに含まれていないのか?」という点です。その理由は、最初のユニオンフラッグが制定された17世紀初頭の時点で、ウェールズはすでに16世紀の法改正によって「イングランド王国の一部」として完全に併合・法同化されていたためです。独立した王国としての対等な合邦ではなかったため、国旗のデザイン要素として採り入れられなかったという過酷な歴史的力学が反映されています。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。