予知夢漫画が巻き起こしたネット上の反応は、単なるエンタメの枠を大きく超えて波紋を広げました。X(旧Twitter)、YouTubeの都市伝説系チャンネル、5ちゃんねる、Yahoo!知恵袋などでは、日夜多様なネタバレ考察が繰り広げられました。
その過熱ぶりを象徴するのが、2021年の『私が見た未来 完全版』刊行前に発生した「なりすまし事件」です。作者のたつき諒氏を名乗る偽人物がSNS上に現れ、不確かな予言を連発してメディアの取材まで受けるという前代未聞のトラブルに発展しました。本物のたつき氏がこの事態を収拾するために名乗りを上げ、手記を全面改稿して出版されたのが『完全版』という経緯があります。
ネット上のコミュニティにおける主な反応は、大きく3つの層に分かれています。
- 【肯定・検証派】:過去の単行本の発行日や日付の整合性を丹念に精査し、「単なる偶然では片付けられない確率論のバグ」として真摯に受け止める層。
- 【防災活用派】:オカルトの当落にとらわれず、「予言をきっかけに非常用持ち出し袋を点検した」「家具の固定を見直した」という実利的なアクションを起こす層。
- 【懐疑・批判派】:不安を煽って部数を伸ばす商業主義や、デマの拡散による観光地への風評被害などを危惧する冷静な批判層。
予知夢ブームは、人々の防災意識を劇的に向上させたというポジティブな側面がある一方で、真偽不明の情報に踊らされパニックを引き起こす危険性を常に孕んでいます。