物語の大きなターニングポイントとなったのが、秋季東京都大会準決勝における成孔学園戦です。原作漫画では第1部コミックス第44巻(第391話〜第392話)、アニメ版では『ダイヤのA -SECOND SEASON-』第42話「白球の行方」から第43話にかけて描かれたこの一戦で、事件は発生しました。
9回表、成孔学園の攻撃。同点に追いつかれ、なおも勝ち越しの走者として三塁から本塁へ突入してきたのが、体重100キロを超える巨漢投手・小川常松でした。荒削りながら破壊的なパワーを誇る小川は、捕手・御幸のブロックを力尽くで吹き飛ばそうと猛烈なスピードで突進。本塁上の激しいクロスプレーで小川と激突した御幸は、ホームベースを死守してアウトをもぎ取ったものの、その巨躯を受け止めた際に右の脇腹を強烈に強打しました。
グラウンド上に砂煙が舞う中、御幸は立ち上がってプレーを続行したため、スタンドやベンチの多くはその場での致命的なダメージを見落としました。しかし、衝撃によって彼の肋骨には目に見えない深刻な損傷が生じていたのです。試合はその裏、御幸自らのサヨナラ本塁打によって劇的な勝利を収めますが、歓喜の裏でチームの屋台骨を揺るがすカウントダウンが始まっていました。