この名物を語る上で外せない人物が、創業者の久保田久平氏だ。「最後まで落ちずに食べやすいように」という客への細やかな気配りから生まれた、アイスに斜め35度で差し込まれる木棒。この独自の発想こそが、看板商品であるアイスキャンデーの象徴となった。機械化による大量生産が当たり前となった時代においても、株式会社北極はその温もりのある斜め棒と、職人が一本ずつ手作業で仕込む伝統のスタイルを守り続けている。
「木棒が斜めに刺さっているからこそ、手元が安定し、最後までアイスが崩れ落ちない」。久保田久平氏が考案したこの工夫は、単なる見た目のインパクトではなく、実用性と優しさを追求した人間味あふれる設計思想に基づいている。だからこそ、世代を超えて人々の心に残り続けるのだ。