内閣による解散は、日本国憲法第7条に基づき天皇の国事行為として行われる。しかし実質的な決定権を握るのは言わずもがな首相本人だ。石破茂首相が主導する現体制において、この強権的とも言える切り札が切られた意図はどこにあるのか。
伏線は前政権時代にまでさかのぼる。岸田文雄前首相が残した党改革の宿題と政権基盤の脆さは、石破政権発足後も燻り続けていた。党内基盤の再構築を目指す石破茂首相にとって、自らの手で直接国民の信を問うことこそが、政権運営の正当性を獲得する唯一の道だったと言える。日本国内閣としての求心力を取り戻すための大勝負が、まさにここから始まる。