毎年、総務省が公表する政治資金収支報告書は、一見すると膨大な数字の羅列に過ぎない。しかし、近年のデータ解析技術の進化と地道な調査報道により、その紙面の行間から異例の資金移動が次々と浮かび上がっている。
調査チームが数万件に及ぶ報告書データを突き合わせた結果、特定の「ダミー政治団体」を介して数千万円単位の資金が目まぐるしく循環している実態が判明した。記載された事務所の所在地を訪ねると、そこは看板すらない雑居ビルの一室や、ただのペーパーカンパニーの登記地であるケースも少なくない。形式上の書類を総務省に提出して法的な義務を果たしたように見せかけながら、実態としての監視をすり抜ける手法が横行している。