テレビ特番の「警察24時」で見慣れたパトカーの追跡劇や、Netflixで配信されるスリリングなクライム・サスペンス、あるいはNHKプラスのドキュメンタリー番組。それらが映し出す映像は、治安維持という営みのほんの表層に過ぎない。
実際の現場に溢れているのは、泥臭い張り込みと膨大なデータの照合作業、そして人間の剥き出しの感情に対峙する過酷な日常だ。歓楽街の薄暗い雑居ビルで繰り広げられる地道な聞き込みや、冷たい雨の降る早朝の家宅捜索。派手なエンターテインメントの枠組みからは零れ落ちてしまう生々しい人間ドラマと過酷な労働環境が、現場の警察官たちの肩に重くのしかかっている。