志村の活動は、日本のテレビ放送史そのものと言っても過言ではない。TBSテレビの伝説的番組『8時だョ!全員集合』で全国的な人気を確立すると、フジテレビの『志村だいじょうぶだぁ』では独自のコント世界を完成させた。変なおじさんやバカ殿様といったキャラクターは、すべて彼の自宅での人間観察から生まれたものだ。
晩年には日本テレビの『天才!志村どうぶつ園』で園長を務め、子どもから高齢者まで広い世代に愛された。局の垣根を超え、TBSテレビ、フジテレビ、日本テレビといった主要局でトップを走り続けた背景には、常に「お茶の間にどう届くか」を自宅で検証し続けた圧倒的なプロ意識があった。志村の邸宅には、各局のプロデューサーや放送作家が連日訪れ、新しい企画の打合せが行われていた。