キッチンにある上白糖で代用できるのに、なぜレシピ本はグラニュー糖を指定するのか。この疑問を放置したままお菓子を作ると、仕上がりに大きな差がつく。
日本独自の調味料である上白糖には、しっとり感を出すために「転化糖」と呼ばれるブドウ糖と果糖の混合液が微量に添加されている。そのため保水性が高く、焼き色がつきやすい特徴を持つ。普段の煮物や照り焼きには最適だが、繊細な洋菓子作りではこれが仇となる場合がある。
グラニュー糖はクセのない淡白な甘みと、サラサラとした結晶構造を持つ。菓子製造の現場で重宝されるのは、素材本来の香りを邪魔せず、焦げ付きにくく、メレンゲや生クリームの泡立ちを安定させる力があるからだ。クッキーのサクサク感やゼリーの透明感を追求するなら、グラニュー糖の選択は譲れない基本である。