彼女の表現活動を語る上で欠かせないのが、フォトジャーナリズムとしての卓越した技術と観察眼だ。文章だけでなく自らファインダーを覗き、過酷な環境に生きる人々の表情や、急速に失われゆく伝統の瞬間を切り取ってきた写真は、国内外の個展や誌面で強い存在感を放っている。
また、彼女が手掛けるトラベルドキュメンタリーの現場では、台本通りの演出を徹底して排除する姿勢が貫かれている。予期せぬアクシデントや現地の人々との生々しい摩擦すらも物語の必然として受け止め、ありのままを記録する。フィルターを通さないその映像と写真は、鑑賞者に対して「世界をどう見るか」という本質的な問いを突きつけてくる。