語源のルーツの一つとされる「カフェーパウリスタ」は、今も銀座8丁目に佇み、往時の面影を伝えている。ジョン・レノンとオノ・ヨーコ夫妻が3日連続で訪れたというエピソードでも知られるこの名店は、今や歴史的遺産でありながら、現役のサードプレイスだ。ここで提供される「森のコーヒー」を飲むことは、単なるカフェタイムを超えた、一種のタイムトラベル体験と言える。
クラシックな内装、漂う芳醇な香り、そしてカップに注がれる琥珀色の液体。ここで一息つく時間は、慌ただしい現代の日常から切り離された特別な余白をもたらしてくれる。多くの観光客がこの店を目指すのは、かつての文豪たちが味わったであろう「自由な空気」を追体験したいからに他ならない。