保育関連のSNSコミュニティや現役保育士へのヒアリング調査では、3月の環境構成に対する切実な本音が噴出しています。
「卒園式の壁面装飾は保護者や来賓の目が気になり、どうしても完璧を求めてしまう」「ひな祭りを片付けた翌週には卒園式の飾りに変えなければならず、睡眠時間を削って画用紙を切っていた」といった証言は、依然として多くの現場で聞かれます。厚生労働省の保育士就労実態調査でも、書類作成と行事準備が離職意向を高める主要因として挙げられ続けてきました。
しかし、先進的な園では明らかな地殻変動が起きています。ある公立保育所の主任保育士は「かつては『歪んだ花びらは大人がハサミで整える』という暗黙のルールがありましたが、今は子どもの切ったギザギザな線こそが1年の成長の証として保護者に喜ばれています」と語ります。見栄えの良し悪しを競う時代から、子どもの生の表現を肯定する文化への移行が確実に進んでいます。