Q1:幕下以下の力士と関取のまわしで、見た目以外に何が違いますか?
A1:素材そのものが決定的に異なります。幕下以下の力士は本場所でも稽古場と同じ「黒の綿帆布製まわし」を締めて土俵に上がります。一方、十両以上の関取は純絹100%の「博多織の締め込み」を締め、黒や紺だけでなく、エンジ、紫、緑など各力士の個性を反映した多彩な色彩を選ぶことが許されます。
Q2:関取は化粧まわしを何本くらい持っているのが普通ですか?
A2:一般的には十両昇進時に作られた1〜2本からスタートし、幕内に定着して番付を上げるにつれて3〜5本以上を保有するようになります。横綱ともなると、自身が締める主たる1本に加え、太刀持ち・露払い(たちもち・つゆはらい)の二人が締めるための同一意匠の「三つ揃え(みつぞろえ)」が必要となるため、数十本にのぼるコレクションを誇る横綱も存在します。
Q3:まわしが土俵上で外れてしまう「不浄負け」とは本当にあるのですか?
A3:日本相撲協会の審判規定に実在するルールです。取組中にまわしの前立て(前袋)が外れて前立褌(まえだてみつ)が落ち、陰部が完全に露出してしまった場合、反則負け(不浄負け)が宣告されます。この恥辱と大事故を防ぐためにも、締め込みは緩まないよう頑丈な博多織で作られ、熟練の付け人が全体重をかけて極限まで硬く巻き締めるのです。
Q4:一般人でも本物の力士と同じまわしを購入することは可能ですか?
A4:綿製の稽古まわしであれば、相撲用品を扱う専門店や一部の武道具店を通じて一般人でも数万円で購入可能です(大学や高校の相撲部、アマチュア相撲愛好者が実際に購入しています)。しかし、純絹の締め込みや手刺繍の化粧まわしは、基本的に織元への完全特注品であり、日本相撲協会の規格に精通した職人とパイプを持つ限られたルートでしか発注・制作を受け付けていません。