ネット上の簡易なあらすじでは「理森とかほりの純愛逃避行」とだけ括られがちですが、本作の最大の衝撃は中盤でヒロインのかほりが命を落とすという急展開にあります。
逃避行の果て、鹿児島で警察に追い詰められたかほりは、理森の目の前でトラックに轢かれ非業の死を遂げます。物語はそこで終わらず、理森の服役、そして数年後に出所した理森と美しく成長した誌織(演:山田麻衣子)の再会を描く「第二部」へと突入します。
この構成こそが、野沢尚が伝えたかった真のテーマでした。かほりという存在を失ってもなお、彼女が遺した娘・誌織の中に宿る「青い鳥(幸福への願い)」を求め、二人が再び南の島を目指す旅に出る結末。それは単なる恋愛ドラマの枠組みを打ち破り、喪失からの再生を描いた究極の人間讃歌であったといえます。
【プロの結論】名作『青い鳥』を今すぐ見るべき人・心構えが必要な人の特徴
【おすすめできる人】
・野沢尚作品のような緻密で文学的なサスペンス・人間ドラマをじっくり味わいたい人
・豊川悦司や夏川結衣の全盛期の圧倒的な色気と鬼気迫る演技を堪能したい人
・美しい日本の原風景と映像美、哀愁に満ちた音楽が融合した芸術性の高いドラマを求めている人
【鑑賞に心構えが必要な人】
・後味のすっきりした分かりやすいハッピーエンドやコメディ要素を好む人
・家庭内暴力や理不尽な運命に翻弄される重苦しい展開が苦手な人