朝ドラ『マッサン』主題歌「麦の唄」が名曲と呼ばれる理由と誕生秘話

朝ドラ『マッサン』主題歌「麦の唄」が名曲と呼ばれる理由と誕生秘話

朝ドラ『マッサン』主題歌「麦の唄」が名曲と呼ばれる理由と誕生秘話にまつわる興味深い視点を詳しく紐解きます。

「麦の唄」の歌詞には、ウイスキーの原料である大麦と、人間の生き様を重ね合わせた重層的なメタファーが散りばめられています。中島みゆきが紡ぎ出した言葉の数々は、国境を越えた愛の過酷さと美しさを克明に描き出しています。

冒頭の「天降り立つ雪の白さ」というフレーズは、ウイスキー造りの理想郷として辿り着いた北海道・余市の雪景色と、エリーの故郷であるスコットランドのハイランド地方の原風景を同時に想起させます。異なるふたつの土地が、同じ「寒冷な気候」と「ウイスキーへの情熱」を通じてひとつに重なる瞬間を詩的に切り取っているのです。

さらに歌詞中盤の「麦は泣き 麦は咲き 明日へ育ってゆく」という一節は、異国の偏見や戦争という過酷な時代に翻弄されながらも、愛する夫を信じて日本に根を張ったリタ(劇中エリー)の不屈の魂そのものを象徴しています。冷たい大地でじっと春を待つ麦の姿は、困難な時代を生きる現代のリスナーにとっても、色褪せない救いと勇気を与え続けています。

山崎 陸
著者

山崎 陸

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