東京ドームや日産スタジアムなど、日本には数々の巨大会場が存在する。だが、国立競技場だけは別格だ。歴史的な文脈、立地の優位性、そして何よりそのキャパシティと圧倒的なプレゼンスが理由である。
旧国立時代から数えても、ここで単独公演を成功させたアーティストの数は決して多くない。厳格な使用規定や騒音問題、そしてスケジュールの調整——数々のハードルをクリアした本物のトップランナーだけが、この緑の芝を見下ろす大舞台に立つことを許される。ファンにとっても、アーティストにとっても、「国立でライブをやる」という事象そのものが、一つの金字塔なのだ。