若手芸人にとって、序列の階段を一気に駆け上がる最大の登竜門がM-1グランプリであることに変わりはない。結成15年以内の漫才師たちが繰り広げるこの熱戦は、一夜にして芸人人生を劇的に変貌させる力を持つ。
吉本芸人の登竜門である養成所NSC(吉本総合芸能学院)には、毎年数千人の若者が門を叩く。彼らが目指すのは、泥臭い下積みを何年も経て芽が出る従来の出世コースではない。M-1での活躍をきっかけに、デビュー数年で一気にトップ戦線へと浮上するショートカット型のキャリアパスだ。本格的な漫才の技術と現代的なセンスを兼ね備えた新世代の躍進は、ベテラン勢にとっても無視できない脅威となっている。