デビュー当初の齋藤樹愛羅は、グループの愛されキャラの象徴だった。舌足らずなトークや人懐っこい笑顔がファンの保護者目線を刺激し、=LOVEの温かな空気感を醸成する大きなピースとなっていたのは紛れもない事実だ。
だが、彼女は甘えに安住しなかった。レッスン室で人知れず流した汗と涙が、現在の強固なダンススキルとブレないボーカルの土台を作った。幼少期から培ったリズム感に加え、指原莉乃のプロデュース眼が彼女の秘められた負けん気を巧みに引き出したと言える。守られる存在から、ステージを牽引する主戦力へ。その劇的なグラデーションこそが、ファンを惹きつけてやまない最大のドラマである。