HKT48というプラットフォームから羽ばたき、日本のエンターテインメント業界の構造そのものを塗り替える存在となったのが指原莉乃と宮脇咲良の2人です。
2019年4月に横浜スタジアムで卒業コンサートを行った指原莉乃は、単なるバラエティタレントの枠を完全に脱却しました。現在、指原莉乃 プロデューサーとしての手腕はアイドル界の標準モデルとなっています。「=LOVE(イコールラブ)」「≠ME(ノットイコールイコールミー)」「≒JOY(ニアリーイコールジョイ)」の3グループをいずれもアリーナクラスを満員にする人気グループへと育成。彼女の強みは、秋元康氏から学んだ作詞力と、自らがプレイヤーとして味わった苦悩を還元する「演者ファースト」のマネジメント思想にあります。プロデュースするコスメブランド「Ririmew(リリミュウ)」やカラーコンタクトレンズ事業でも年間数十億円規模の売上を記録し、ビジネスパーソンとしても揺るぎない地盤を築きました。
一方、2021年6月にグループを卒業した宮脇咲良の歩みは、日本のアイドル史におけるひとつの到達点といえます。IZ*ONEでの2年6か月に及ぶ期間限定活動を経て、宮脇咲良 LE SSERAFIM移籍という決断は国内外に激震を走らせました。韓国の大手HYBE傘下レーベル「SOURCE MUSIC」から2022年に再デビューを果たした後は、過酷なボーカルおよびダンスのフィジカルトレーニングを克服。米ビルボードチャートの上位常連となり、コーチェラ・フェスティバルへの出演を果たすなど、グローバルアイコンとしての評価を確立しました。特番インタビューで宮脇が語った「何かを手に入れるためには、過去の成功を手放す勇気が必要だった」という言葉は、安住の地を捨てて自らをアップデートし続けるプロフェッショナリズムの象徴です。