全国のゆるキャラブームが成熟期を迎えていた2013年、北海道新幹線の終着駅(当時)となる新函館北斗駅の誕生を控え、北斗市はある深刻な課題に直面していました。隣接する函館市の圧倒的な知名度に対し、北斗市自体の全国的な認知度は著しく低く、駅名決定に際しても激しい議論が巻き起こった経緯があります。「通過駅に終わらせず、北斗市の名を全国に轟かせたい」という強い危機感が、すべての始まりでした。
そこで市が白羽の矢を立てたのが、隣接する函館市に拠点を置く情報系大学公立はこだて未来大学でした。北斗市と大学による産学連携プロジェクトが立ち上がり、システム情報科学部の学生たちが地域活性化を目的としたキャラクターデザインに着手したのです。
学生たちは徹底した現地フィールドワークを実施し、北斗市の魅力を抽出。デザインコンペを経て絞り込まれた最終候補5案の中から、運命を決めるプロセスとして市民投票が実施されました。市内の小中学生や一般市民による直接投票が行われた結果、愛らしい王道デザインの競合たちを大きく引き離し、圧倒的な得票数で1位に輝いたのが、このホッキ貝を模した謎の生命体でした。つまり、ずーしーほっきーは一部の悪ノリや行政の暴走で生まれたのではなく、市民の直接民主主義によって選ばれた正当な北斗市公認キャラクターなのです。