多摩市連光寺に広がる都立桜ヶ丘公園ゆうひの丘の夜景が、数ある夜景名所の中で頭一つ抜けた支持を集める最大の要因は、その圧倒的な開放感と視界の遮蔽物の少なさにあります。川崎街道と記念館通りに挟まれた丘陵の高台に位置し、目の前を流れる多摩川沿いの低地に向かってすり鉢状に視界が開けています。府中市、調布市、立川市、そして気象条件が揃えば新宿副都心の摩天楼までがダイナミックな光の帯となって視界一面に広がります。
テレビドラマやCMのロケ地として長年重用されてきた背景には、アプローチの平易さと人工的なフェンスに視界を遮られない自然の芝生スロープという構造美があります。展望台といえば鉄骨のタワーやコンクリートデッキが一般的ですが、ゆうひの丘は芝生に座り、あるいは点在するベンチに腰を下ろして自然の息吹を感じながら鑑賞できる設計となっています。この「無機質な都市景観と有機的な丘陵自然のコントラスト」が、鑑賞者に日常からの解放感をもたらす決定打となっています。