男子代表の熱狂的なフィーバーに沸く一方で、冷静に直視しなければならないのが女子バレーボール選手の給料実態です。女子バレーは伝統的に視聴率や動員面で高い人気を誇ってきましたが、給与体系においては男子以上に「企業依存・社員選手型」が根強く残ってきました。
現在でもSVリーグ女子チームの多くで主力選手の過半数が正社員または嘱託社員契約を結んでいます。そのため、実力派の国内トップ選手であっても、年俸換算で600万〜1,200万円程度にとどまるケースが珍しくありません。プロ契約を結ぶ一部の日本代表エース級や外国人アタッカーこそ2,000万〜4,000万円前後を得ていますが、男子のメガスターのように1億円を突破する事例は極めて限定的です。競技寿命が男子より短い傾向にある女子にとって、引退後の雇用が保障される社員契約を選ぶ選手が依然として多いことも、この構造の背景にあります。
また、国際大会を戦う日本代表バレー選手の報奨金と手当についても、夢物語とは言えないリアルな現実があります。日本バレーボール協会(JVA)から支給される代表活動時の日当手当は1日あたり数千円から1万円程度とされており、数カ月に及ぶ海外遠征や合宿をこなしても、日当の総額は百数十万円前後に収まります。世界大会でのメダル獲得時には数百万円単位の報奨金が設定されるものの、サッカーやプロ野球の日本代表が手にするプレミアムと比較すると極めて謙虚な水準です。日の丸を背負う選手たちのモチベーションは、決して金銭的インセンティブだけでは説明がつかない献身によって支えられています。