楽曲が世に放たれたプロセスにも、当時の音楽シーンにおけるサザンオールスターズの勢いと制作現場の熱気が色濃く反映されています。栞のテーマ 発売日 経緯を整理すると、1981年9月21日にバンド通算13枚目のシングルとしてリリースされました。
特筆すべきは、本作が先行して1981年7月21日に発表されていた4thオリジナルアルバム『ステレオ太陽族』からのリカットシングルであった点です。当時の音楽業界において、アルバム発売からわずか2か月で同一音源をシングルカットする動きは、リスナーからの圧倒的な支持やタイアップ側の強い要請がなければ成立しない異例の展開でした。
実際、『ステレオ太陽族』に針を落としたファンやラジオのディレクターたちから「この曲をぜひシングルとして手元に置きたい」というリクエストが殺到。さらに、株式会社セキグチの世界的人気キャラクター「モンチッチ」のテレビCMソングとして起用されたことで、映画の枠を飛び越えたタイアップの相乗効果が生まれました。映画『モーニング・ムーンは粗末に』の公開と、親しみやすいモンチッチ CMソングという二面的な露出が、楽曲の知名度を瞬く間に全国区へと押し上げたのです。
現在でもサザンオールスターズのアルバム収録楽曲を辿る際、ベストアルバム『海のYeah!!』などで本作に初めて触れ、その洗練されたコード感覚に驚かされる若いリスナーが絶えません。単なる過去のシングルという枠にとどまらず、バンドの黄金期を支える支柱として機能し続けています。