ジャンジャン横丁や通天閣の足元は昼夜を問わず熱気に満ちており、平日の午前10時台からジョッキを傾ける人々の姿が日常風景となっています。しかし、メイン通りのメガチェーン店は大型ディスプレイや派手な看板で呼び込みを行う一方、観光地特有の割高感や騒々しさを感じる場面も少なくありません。
そこで、地元で長年愛されているディープな空気感を求めるなら、メインストリートから路地を一本入った小規模な老舗に目を向けるのが賢明です。
知る人ぞ知る名店「近江屋」のクレープ状もっちり衣
観光客が八重勝の列に並ぶ中、創業半世紀を超える近江屋 本店へ足を運ぶと、全く異なる串カツ体験が待っています。同店の衣はパン粉をほとんど使わず、ホットケーキミックスにも似た特製の練り粉で具材を丸く包み込んで揚げられます。外側はサクッと、中はふんわりモチモチとした食感は唯一無二。大振りの豚串や名物の「砂ずり」は、一口噛むごとに素材の肉汁が広がり、昔ながらのカウンター席で落ち着いてグラスを傾けることができます。
立ち飲み「のんきや」の情緒と朝呑みルーティン
ジャンジャン横丁の入口付近に佇むのんきやは、カウンター数席のコンパクトな立ち飲み処です。澄んだ出汁が染みたおでんと、香ばしいどて焼き、そして注文後に丁寧に揚げられる串カツ。ここには派手な看板も呼び込みもありませんが、店主と常連客が静かに言葉を交わす空間には、昭和の大阪がそのまま息づいています。